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火災保険の基礎知識 知っておきたいポイント(その3)

火災保険の選び方、地震保険はどう考える?

火災保険の保険金額は、原則として住宅を新たに立て直すのに必要な金額(『再調達価格』)で設定します。再調達価格は、一戸建てでは住宅建築費、分譲マンションでは、専有部分の建築費にあたります。ただ契約時に正しく保険金額を設定しても、その後の物価動向により再調達価格は変化します。そのため5年ごとぐらいに火災保険金額の見直しを行いたいところです。

なお、火災保険で設定すべき保険金額は、不動産の流通価格などは異なる独自の算定方法で計算されます。具体的には損害保険会社や代理店に、現時点での住宅の再調達価格の算出を依頼し、新たに算出された再調達価格と、保険証券記載の保険金額を比較します。そこにズレが無ければ見直しは不要となり、一方、実情によりも多かったり少なかったりする場合、実情に合わせ保険金額の修正を新たに依頼する事になります。

補償内容はどのような契約をするかで異なる

火災保険と一口に言っても水害や台風など自然災害への補償のほか、水濡れ損害や盗難など種々の補償があります。火災保険はどれも同じではなく、どのような契約をするかで補償内容も保険料も大きく変わります。補償の手厚さは、保険料の高さに比例しますので、ただ補償が幅広げればよい、というものでもありません。

大切なのは、わが家のリスク状況にマッチした補償内容で契約すること。その際は前述のようにハザードマップなどでわが家のリスク状況を判断して、補償を選択するといいでしょう。

火災保険は、一定の補償をセットにしたパッケージ型が現在の主流ですこのタイプは、内容の異なるいくつかの商品から選択する仕組みのため、補償を選ぶ手間を省けます。

一方、必要な補償だけを自分でチョイスできる火災保険も一部の損害会社で販売されています。このタイプは必要な補償を絞り込むことで、契約内容が分かりやすくなり、また保険料負担をより抑えることも可能です。

また、火災保険料は都道府県に加え、建物の構造でも異なります。構造級別は現在3種類でマンションや耐火建築物の共同住宅の「M構造」、コンクリート造り建物や鉄骨造り建物、木造住宅であっても省令準耐火建築物(建築基準法で定める準耐火構造に準ずる防火性能をもつ構造として、住宅金融支援機構が定める基準に適合する住宅)と認定される建物は、「T構造」、いずれにも該当しないものは「H構造」となります。保険料が最も安いのはM構造で、以下T構造、H構造順に保険料は高くなります。
なお、各火災共済は、都道府県・木造・非木造で掛け金が異なります。

重過失にも対応する個人賠償責任補償を

失火責任法の適用外となる重大な過失による火災、あるいは爆発事故では、加害世帯は、被災世帯への賠償責任を負わなくてはなりません。
ココで被災世帯への賠償金をカバーするのが「個人賠償責任補償」です。火災保険などに特約でセットできます。

個人賠償責任補償は、住まい関連の災害に限らず、自転車運転による加害事故なども対象です。1契約で同居家族など家族全員が補償対象となり、保険金額1億円でも保険料は年間数千円程度です(保険会社により異なる)ので、一緒に入られることをお勧めします。ただし、名誉棄損やプライバシーの侵害など、実際に他人のモノやカラダに損額が発生していない場合、保険金は支払われませんので注意が必要です。